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紅葉狩り


季節の行事と食べ物
紅葉狩り
●「狩り」は自然を愛でること
秋の紅葉は、春の桜と同じように日本人が心待ちにしている景観です。春は花見、秋は紅葉狩り。
ご存知のように、「紅葉狩り」とは、秋に野山で黄色や赤に美しく彩られた木々を鑑賞することです。この「紅葉狩り」という言葉は、万葉集の頃からで、奈良時代には既に存在し、平安時代には貴族の間で大切な季節の行事をなりました。貴族の庭には美しい自然を身近に取り入れようと、大きなカエデが植えられ、紅葉した木下で楽器を奏でたり、詩歌を詠んだりして楽しんでいたようです。
 室町時代から江戸時代になると、庶民の間でも、紅葉狩りは重要な季節の行事となりました。


●「もみじ」の代名詞イロハモミジ
「紅葉」は、「もみじ」とも読みますが、「もみじ」と読むのは平安時代からで、その前は、「黄葉」と書いて「もみぢ」と読んでいました。万葉集には、黄葉、紅葉が詠まれている歌は、137首。この中で紅葉、赤葉の赤の文字を使用したものはわずか5首で、あとはすべて黄葉を詠んだものだそうです。これは、万葉歌人の多くが大和路の黄色に染まる樹木が多い地方に住んでいたことによるようで、「もみじ」として眺めたのは、主に大和のコナラやクヌギなどだったようです。
 現在では、一般にモミジと言えば、カエデ科の「イロハモミジ」を指すことが多く、秋に赤く紅葉したモミジは、ほぼイロハモミジということになります。イロハモミジの名前の由来は、「いろはにほへと」を数えると七文字。葉に七つの切れ込みが入っていることからそう呼ばれるようになったようです。


●紅葉狩りの弁当は「弁当仕舞い」
平安時代、宮中や貴族の館で、春の桜や秋の菊、紅葉を鑑賞しながら賀の宴を催す時に、家来には竹の皮で包んだごはんが配られていて、これが弁当の始まりであるという説もあるようです。
 又、春の花見弁当を「弁当始め」、紅葉狩りの弁当を「弁当仕舞い」という地方があります。春のにぎやかなお花見弁当も華やいだ気分にしてくれますが、紅葉狩りの弁当は、秋の旬の素材を取り入れ、ぜひとも秋の趣豊かなお弁当にしたいものです。
 『源氏物語』の『東屋』の巻では、果物を届けるのに、箱の蓋にモミジやツタなどを折り敷いて載せています。野趣豊かに、この様な演出も素敵ですね。



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